駐車場の看板によくある文言。
「無断駐車は、罰金〇万円頂戴いたします。」
これは法的には、罰金は支払わなければいけないのでしょうか?
月極めの駐車場の看板によくある言葉。
「契約者以外の駐車はお断りします」
「駐車場内での盗難、事故等一切の責任を負いません」
「無断駐車禁止」
「無断駐車は、罰金として〇万円徴収します」
等々大概は同じようなことが書いてあります。
この中の、無断駐車は〇万円大概数万円が記載されています。
かなり恐ろしい金額がかかれている場合もあります。
もちろん、無断駐車はいけない事です。
でも、その書いてある金額そのままを支払わなければいけないのでしょうか?
例えば、10分駐車しただけで10万円とか…。
さて答えはというと??
適正な金額の損害賠償は支払わなければいけない可能性が高い。です。
月極駐車場は、私有地です。
私有地では、法的な刑事事件でなければ民事不介入となります。
つまり、法律的な罰金というものは発生しません。
ですので、看板にある罰金は損害賠償になります。
民法に、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」
他人に迷惑をかけたらそれ相応の賠償をしなさい。ということです。
では、どれ位の金額を支払えばいいのでしょうか?
看板に書いてある金額通り支払えばいいのでしょうか?
適正な金額は?さすがに10分10万円は適正ではないのは分かります。
大体においてですが、裁判で下記の事例が多くなっています。
月極駐車場の場合は、月極駐車場の1月分を日割り計算での金額×2~3倍になります。
つまり3万円/月の場合は、3,000円×2~3倍/日ということです。
コンビニなどでしたら、近隣のコインパーキングを参考に×2~3倍となります。
なぜ数倍になるのかというと、迷惑料を含むということです。
コンビニの場合は、利用したいと思うお客様が停められなかったら、
営業妨害になります。
月極の場合は、契約している人が停められないので当たり前ですが迷惑です。
上記の金額以上に高額になる場合もあります。
大阪府茨木市のコンビニに、1年半無断駐車をしていた男性は、
裁判で駐車料金、弁護士費用、慰謝料を合わせて約920万円の請求が認められました。
怖すぎる金額ですね。どう考えても近隣で月極を借りた方が安いです。
他には、無断駐車をしていたことで本来駐車予定の車が入れずに、
その車に積んでいた商品が時間通りに納品できず販売が遅れてしまったための損害賠償が発生した。
などの思いもよらない賠償が発生する場合もあります。
このようなこともあるので、いくら罰金がその通りの金額を払うことが少ないとはいえ、
それ以上の金額を支払うことも考えられますので、
大人しくコインパーキングに停めておいた方が安くなりますし、
本来停める人の迷惑になりますので、無断駐車は止めましょう。