聞きなれない単語の「車両停止処分」。
これが、運輸、輸送関係者が聞くと、とっても嫌な言葉です。
一体何が起こるのでしょうか?
一般的に聞くことはほとんどないと思います。
「車両停止処分」。しかし、運輸、輸送関係者からすると、
うわ…嫌な言葉だわ…になります。「車両停止処分」とは何をされるのでしょうか?
一体何をしたら「車両停止処分」になるのでしょうか?
私は、タクシー関係なのタクシーで言いますが、「車両停止処分」は文字通り、
使用できる車両を制限される処分です。
例えば、輸送施設の使用停止(40日車)と言う処分が下れば、
タクシーが40日車使えなくなります。どういうことかと言いますと…
一台の自動車が40日使えなくなる…でなく、複数の自動車が複数の日時で使用できなくなります。
これを説明しだすとややこしい。規模にもよりますが、数日間ナンバープレートが外されて物理的に動けません。
ナンバープレートのないタクシーってそもそも車両としてダメですから。
最近の近畿運輸局管内でで行政処分をくらった会社を見てみました。
令和3年4月で5件ありました。苦情からの違反行為がほとんどですねー。
乗車拒否とかかな……。駐車違反でもダメでしたね。
結構厳しかった記憶が…会社からは駐車違反はするなーーと口を酸っぱく言われています。
今年の記録を適当に見ていましたけど、3月だと車両停止90日車とか厳しいなーとかありました。
一体何をやらかしたらここまでなった?累積が溜まったのか?見て見ましたら…9件の違反(;^_^A
こりゃ多すぎです。内容としては…簡略化してざっくりと下記になるかな。
・運転手の勤務時間及び乗務時間違反
・点呼違反(未実施)
・点呼記録義務違反(記載事項の不備)
・点呼記録義務違反(記録の改ざん、不実記載)
・自己の記録義務違反(記録事項の不備)
・乗務員台帳の作成、備付け義務違反(作成)
・乗務員台帳の作成、備付け義務違反(記載事項の不備)
・運転者に対する指導監督義務違反
・整備管理者選任(変更)の未提出
多いな!!そりゃダメだわ。と言うか会社として大丈夫か……。
タクシー会社は結構こまごまとしたことが決まっています。
安全に関することなのできっちりとしないといけません。
乗務員が起こしてしまう、違反、事故、乗車拒否などももちろんこの行政処分対象になりますが、
会社側もしっかりとしないと行政処分対象になります。
ちなみにこの行政処分による処分内容は、重ねるごとに重くなっていきます。
営業所単位で、違反ごとに点数が溜まっていくのですが、
一定の点数になれば、処分が下ります。
初回だったら、警告で済むのですが、それが重なると点数が溜まっていき、
車両停止処分44日車となり、更に違反を行うと次は車両停止処分88日車となったり……。
重くなっていきます。この車両停止処分の車の台数や日時は営業所の車両数で決まります。
そこらへんは結構細かく決まっています。
確か、新しい自動車からナンバープレートをはぎ取られていくらしいです。
ちなみに上記の3月の某社90日車は、9点です。
この点数は、一定の年月で無くなります。運転免許証みたいですね。
車両停止処分は、くらってしまうと営業に支障が出ますので、
運輸関係の会社には怖い所です。
違反行為を行わないようにしたい物ですねー。