未熟運転致死傷罪は、どんな罪だ?

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自動車を運転するには当然免許がいります。
免許がなければ無免許運転です。
それで事故を起こしたらどうなるの?

未熟運転致死傷罪は、どんな罪だ?

当たり前ですが、無免許運転は事故を起こそうと起こさなくても罪です。
それは大前提ですが、無免許運転で事故を起こしたらどの様な罪になるのでしょうか?
まず、無免許運転の違反で、3年以下の懲役または50万円以下の罰金。
それに事故に応じた罰則が加算されます。
その中に、危険運転致死傷罪があることもあります。
ただ、無免許運転で危険運転致死傷罪が適応されることはほぼないです。
無免許運転で危険運転致死傷罪が適応されるには、運転が未熟であることの証明が必要になります。
無免許運転=運転が未熟であるとはならないのが現在の法律での解釈になります。
しかし、適応されることもあります。その際に適応されるのが、危険運転致死傷罪の中の未熟運転致死傷罪です。

危険運転致死傷罪と言えば、制御できないスピードでの走行、飲酒運転などが思い浮かびます。
どういった行為が危険運転に該当するかは色々ですがその中で下記の行為が当てはまります。
その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
上記の行為が、未熟な運転で走行したら危険運転であると適応されます。
ここで、問題になるのが制御する技能を持つかどうかをどの様に判断するかです。

無免許運転でも色々あります。例えば、免許証は持っていたが失効してしまった。
この場合は、過去に免許証を持っていたと言うことで、一定の運転能力はあると判断されます。
元々免許証があった人が、危険運転致死傷罪の未熟運転で適応されることは難しいです。

では、一度も免許証を取ったことのない人ではどうでしょうか?
これもとてもハードルが高いのが現実です。
免許証を一度も取得していないが、日常で運転をしており運転技能は有していると判断されるのが現在の法律の解釈になります。
未熟運転致死傷罪が適応された事例は、下記の事例になります。

2015年8月に、兵庫県尼崎市の市道でワンボックス車を運転した16歳の少年が起訴されました。
左折しようとした際に曲がり切れずに急ハンドルを切り、自転車に乗っていた男性をはねて逃走しました。
兵庫県尼崎市の市道でワンボックス車を運転している途中に、自転車に乗っていた男性をはねて死亡させ逃走していたものです。
80歳の男性を50m引きずりフェンスに衝突して自動車を乗り捨てて逃走しました。
事故現場付近の防犯カメラの映像から、左折しようとしたが曲がり切れずに急ハンドルを切ったことが分かり、
更に少年の供述でも「ワンボックス車の様な大きな車は運転したことがなかった」となり、
未熟運転致死傷罪が適応になりました。

上記の例位に運転の技術を要していないと判断されないと運転が未熟であるとされません。
16歳は、免許が取れない年齢です。更に、大きな自動車を運転したことがなかったということでの適応ですが、
未熟な運転を証明することが難しいことが分かります。
私個人としては、無免許運転は全て危険運転でいいんじゃないと思いますけどねー。
未熟運転致死傷罪のハードルが高すぎてびっくりしますね。

 

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